MEMO

創作語りとかラクガキ

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No.26

慟哭

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幼い頃からそうであった

殿下は決して泣くことが無い


母君を見送った朝も

父君に銃口を向けられた夜も


あの方は決して泣くことは無かった


最初から そんなものは 持ち合わせていないかのように

 

あの方の竜眼が  涙で歪むことは無い


ただ


あの追憶の黄昏で


まばたきひとつせず


嗚咽の声ひとつ無く


辺りが宵闇に包まれて


明けの明星が昇るまで


ただ「其処」に座していた あの御姿を



 私は忘れることが出来ない


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くれない,バルムンク

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