カテゴリ「VLAD」に属する投稿[8件]
#設定
竜と人間 Ⅱ
------------------------
竜の裁可によって
『魔法』を失った人々は
竜を怖れ その殆どが
竜の力が及ばぬ
地下世界へと逃げ込んだ
しかし地上には
竜を慕い
残った者もいた
かつて
虐げられた人々だった
『魔法』を使えない
地上での生活は過酷なものだった
しかし 彼らはもう
高度な文明を求めなかった
彼らは
人間に
『罰』を与えた竜を
崇め続けた
神から賜った力を
欲の為にしか使えなかった人間への
当然の『罰』だと
彼らは受けいれた
時折
人々の前に現れた竜を前にすると
彼らは
赦しを乞うように祈り続けた
そんな彼らを前に
竜はもう
『罰』を与えようとは思わなかったが
彼らに二度と
『魔法』を与えることもしなかった
その代わりに
竜は
彼らに
『歌』を与えた
『歌』であれば
誰も血を流すことは無い
『歌』であれば
誰も死ぬことは無い
この過酷な暮らしの慰めに
人々は『歌』をうたった
そんな暮らしがずいぶんと
ずっとずっと
長く続いた頃
ある時
月から 星が堕ちてきた
光を纏い
炎を纏い
神々しくも
恐ろしい
『それ』を
人々は『炎の巨人』と呼んだ
天空は
巨人の炎で夜を焼かれ
大地は
巨人の炎に覆われていき
海原は
巨人の炎で干上がっていく
竜は
人々に言った
あの『巨人』は
全てを滅ぼす使いである
我々『竜』も 『人』も
地上の生き物全てが等しく息絶える
死の使いである
いずれ来るはずだった 『約束の時』が
とうとう きてしまった
それを聞いた人々は
祈ろうとした
『死』を受け入れる為の祈りだった
しかしそれを
竜は止めた
竜は言った
『約束の時』は
『竜王』と『巨人』との約束である
『約束』はいずれ 果たされるべきである
しかしそれは 今ではない
『わたし』はこれから『竜王』に背き
『約束の日』を 先延ばす
『わたし』はもう
お前たちの前に現れることは無い
『竜』はもう
世界を監視することは無い
お別れだ
『祈りのにんげん』たち
『わたし』が教えた『歌』を謡って
ときどき 『わたし』を 思い出しておくれ
竜は飛び去った
とおく とおく
『巨人』が燃え立つ 海の上へと
同胞の竜が
次々と焼け墜ちていく 空の下へと
飛び去った
やがて
赤く染まっていた天空に
闇夜に戻り
唸りをあげていた熱風が
声を潜め
まさに火が消えたような
静寂が戻ったが
竜は戻らなかった
永遠に
畳む
竜と人間 Ⅱ
------------------------
竜の裁可によって
『魔法』を失った人々は
竜を怖れ その殆どが
竜の力が及ばぬ
地下世界へと逃げ込んだ
しかし地上には
竜を慕い
残った者もいた
かつて
虐げられた人々だった
『魔法』を使えない
地上での生活は過酷なものだった
しかし 彼らはもう
高度な文明を求めなかった
彼らは
人間に
『罰』を与えた竜を
崇め続けた
神から賜った力を
欲の為にしか使えなかった人間への
当然の『罰』だと
彼らは受けいれた
時折
人々の前に現れた竜を前にすると
彼らは
赦しを乞うように祈り続けた
そんな彼らを前に
竜はもう
『罰』を与えようとは思わなかったが
彼らに二度と
『魔法』を与えることもしなかった
その代わりに
竜は
彼らに
『歌』を与えた
『歌』であれば
誰も血を流すことは無い
『歌』であれば
誰も死ぬことは無い
この過酷な暮らしの慰めに
人々は『歌』をうたった
そんな暮らしがずいぶんと
ずっとずっと
長く続いた頃
ある時
月から 星が堕ちてきた
光を纏い
炎を纏い
神々しくも
恐ろしい
『それ』を
人々は『炎の巨人』と呼んだ
天空は
巨人の炎で夜を焼かれ
大地は
巨人の炎に覆われていき
海原は
巨人の炎で干上がっていく
竜は
人々に言った
あの『巨人』は
全てを滅ぼす使いである
我々『竜』も 『人』も
地上の生き物全てが等しく息絶える
死の使いである
いずれ来るはずだった 『約束の時』が
とうとう きてしまった
それを聞いた人々は
祈ろうとした
『死』を受け入れる為の祈りだった
しかしそれを
竜は止めた
竜は言った
『約束の時』は
『竜王』と『巨人』との約束である
『約束』はいずれ 果たされるべきである
しかしそれは 今ではない
『わたし』はこれから『竜王』に背き
『約束の日』を 先延ばす
『わたし』はもう
お前たちの前に現れることは無い
『竜』はもう
世界を監視することは無い
お別れだ
『祈りのにんげん』たち
『わたし』が教えた『歌』を謡って
ときどき 『わたし』を 思い出しておくれ
竜は飛び去った
とおく とおく
『巨人』が燃え立つ 海の上へと
同胞の竜が
次々と焼け墜ちていく 空の下へと
飛び去った
やがて
赤く染まっていた天空に
闇夜に戻り
唸りをあげていた熱風が
声を潜め
まさに火が消えたような
静寂が戻ったが
竜は戻らなかった
永遠に
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#設定
これは遠い遠い むかしの話
今では一部の語り部しか
知らない『竜』の伝説
『魔境』が生まれるより遥か前
『旧世界』と呼ばれていた
むかしむかしの 世界の話
竜と人間 Ⅰ
-----------------------
世界はかつて
竜によって管理されていた
ひとつの生き物が増えすぎないように監視し
世界のバランスを保つことが
竜の役目だった
人々は、この偉大な英知の象徴でもある
竜を崇めていた
竜もまた
地上でも特に個性的な考えを持つ
「人間」という生き物に興味を持ち
竜の力の一部を人間に与えた
その竜の力は後に
『魔法』と呼ばれるようになった
人間は『魔法』を生活に役立てた
『魔法』は人々を幸せにした
竜はただ その様子を見ていた
ある時
人々の間で争いが起きた
きっかけが何だったのかはわからない
ただ争いはどんどん大きくなり
人々は
戦いの武器として
人を傷つける道具として
『魔法』を使った
『魔法』は多くの命を奪い
『魔法』は多くの国を焼いた
『魔法』は多くの森を焼き
『魔法』は大きな海をも汚し
『魔法』は多くの生き物の住処を奪った
竜は ただ見ていた
長い長い争いが
ようやく収まると
人々は
より良い暮らしを求めて
『魔法』を使い
国を大きく発展させた
大きな工場が建ち並び
そこから出る黒い煙が
空を覆った
そこから出る灰色の水が
川を汚した
『魔法』は
”人間”の生活を 幸せにした
そして
強い『魔法』を使える者ほど
弱い者を虐げ
奪い
踏み付けにした
やがて『魔法』は
”強い者”の象徴になった
竜は
ただ見ていた
”幸せな人々”は
姿を見せなくなった
竜のことを
すっかり
忘れ去っていた
もうとっくに
死んでしまって
生きていないとすら
思っていた
”虐げられた人々”は
”幸せな人々”が支配する国を捨て
竜のもとへ
戻ることにした
そして
竜は現れた
竜は”人々”に向かって
こう言った
お前たちに与えた『魔法』を 返してもらおう
この言葉を聞いて
”幸せな人々”は言った
ふざけるな 古くさい神め
こんな理不尽が許されるか
と
この言葉を聞いて
”虐げられた人々”は言った
どうぞ御心のままに 我が神
貴方に全てを委ねます
と
そして”人々”は
『魔法』を喪った
国は機能しなくなり
『魔法』で支えられた文明は
脆く
あっけなく
立ちどころに
崩れ去った
さらに竜は
混乱する”人々”に対して
まるで
追い打ちをかけるかのように
文明の抜け殻となった
”人々”の都市を
徹底的に破壊した
畑を耕すかのように
虫を駆除するかのように
ただ淡々と
無情に
人の文明を
全て
無に帰していった
畳む
これは遠い遠い むかしの話
今では一部の語り部しか
知らない『竜』の伝説
『魔境』が生まれるより遥か前
『旧世界』と呼ばれていた
むかしむかしの 世界の話
竜と人間 Ⅰ
-----------------------
世界はかつて
竜によって管理されていた
ひとつの生き物が増えすぎないように監視し
世界のバランスを保つことが
竜の役目だった
人々は、この偉大な英知の象徴でもある
竜を崇めていた
竜もまた
地上でも特に個性的な考えを持つ
「人間」という生き物に興味を持ち
竜の力の一部を人間に与えた
その竜の力は後に
『魔法』と呼ばれるようになった
人間は『魔法』を生活に役立てた
『魔法』は人々を幸せにした
竜はただ その様子を見ていた
ある時
人々の間で争いが起きた
きっかけが何だったのかはわからない
ただ争いはどんどん大きくなり
人々は
戦いの武器として
人を傷つける道具として
『魔法』を使った
『魔法』は多くの命を奪い
『魔法』は多くの国を焼いた
『魔法』は多くの森を焼き
『魔法』は大きな海をも汚し
『魔法』は多くの生き物の住処を奪った
竜は ただ見ていた
長い長い争いが
ようやく収まると
人々は
より良い暮らしを求めて
『魔法』を使い
国を大きく発展させた
大きな工場が建ち並び
そこから出る黒い煙が
空を覆った
そこから出る灰色の水が
川を汚した
『魔法』は
”人間”の生活を 幸せにした
そして
強い『魔法』を使える者ほど
弱い者を虐げ
奪い
踏み付けにした
やがて『魔法』は
”強い者”の象徴になった
竜は
ただ見ていた
”幸せな人々”は
姿を見せなくなった
竜のことを
すっかり
忘れ去っていた
もうとっくに
死んでしまって
生きていないとすら
思っていた
”虐げられた人々”は
”幸せな人々”が支配する国を捨て
竜のもとへ
戻ることにした
そして
竜は現れた
竜は”人々”に向かって
こう言った
お前たちに与えた『魔法』を 返してもらおう
この言葉を聞いて
”幸せな人々”は言った
ふざけるな 古くさい神め
こんな理不尽が許されるか
と
この言葉を聞いて
”虐げられた人々”は言った
どうぞ御心のままに 我が神
貴方に全てを委ねます
と
そして”人々”は
『魔法』を喪った
国は機能しなくなり
『魔法』で支えられた文明は
脆く
あっけなく
立ちどころに
崩れ去った
さらに竜は
混乱する”人々”に対して
まるで
追い打ちをかけるかのように
文明の抜け殻となった
”人々”の都市を
徹底的に破壊した
畑を耕すかのように
虫を駆除するかのように
ただ淡々と
無情に
人の文明を
全て
無に帰していった
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【登場人物紹介ページ】
▼王と皇帝▼
ブラムド

・オルテギア帝国第43代目皇帝。先帝の崩御により18歳で即位する。
・直系長子に現れるはずの【竜眼】が発現せず、
代々皇帝が引き継ぐはずの【十王】が継承できなかったことに引け目を感じている。
・13歳の頃、国を出てとある魔法使いのもとで修業に明け暮れる日々を過ごす。
その影響で王族にしては言葉遣いが粗野。
・即位後に現れた異母弟の事で頭を悩ませているが、根っからの兄気質なので
悪態を付きつつも、甲斐甲斐しく世話を焼いている。
・かつてはドレイクの他にも異母弟妹が三人いたが、全員亡くなっている。
ドレイク

・先帝の隠し子。ブラムドと12歳差の異母弟。
6歳で初めて異母兄との対面を果たす。
・先帝と同じ【金の竜眼】を生まれながらに持ち、
幼少期から【十王継承者】としての力の片鱗を見せるが
本人は全く制御できていないので、よくトラブルを起こす。
・辺境の領地に匿われていたが、ある事件をきっかけに帝都に保護された。
その際、事件の詳細を忘れており、故郷に置いてきた母親の安否を気にしている。
・年相応に活発なコミュ強おばけ。
強面のブラムドにも怯まず、すぐ懐いた。
クロイツ

・ブラムドの近習にして幼馴染。22歳。
・皇族近衛である【儀仗兵団】の隊員。
皇帝直轄の一番隊(通称:親衛隊)に所属する腕利きの魔法使い。
・【十王継承者】となれなかった主君の立場を
長年見て来ただけに、ドレイクに対する感情は複雑。
・ブラムドに対しては忠実だが、軍紀破りがかなり多い問題児。
隊長クラスの人間すら手を焼いている。
ラギ

・ドレイク専属の護衛兼毒見係として任命された親衛隊員。19歳。
・浮世離れしたところがあり、主君相手にもフランクに接してしまうため
目付け役であるクロイツにしょっちゅうどつかれている。
・のほほんとしているが実力は折り紙付き。結界班顔負けの解析能力を持つ。
ワグテイル

・ドレイク専属の護衛兼世話係。22歳。
・クロイツと同じくブラムドの幼馴染であり、
今は亡きブラムドの妹姫・シルヴィアと親友だった。
彼女の死後、クロイツと共にブラムドを支えることを誓う。
畳む
▼案山子と騎士▽
ヴラド

・案山子のような手足の長いクラウンを纏った魔法使い。自称19歳。
・大陸最大の魔境【グレイ・ドア】に封じられていたが、脱出。
その際、自分が封じられていた理由を忘れてしまう。
・素顔は女性と見紛うほどの美形。だが本人はもう少し男らしい顔つきに憧れており、
顔のことは褒められてもあんまりうれしくない。
畳む
▼王と皇帝▼
ブラムド

・オルテギア帝国第43代目皇帝。先帝の崩御により18歳で即位する。
・直系長子に現れるはずの【竜眼】が発現せず、
代々皇帝が引き継ぐはずの【十王】が継承できなかったことに引け目を感じている。
・13歳の頃、国を出てとある魔法使いのもとで修業に明け暮れる日々を過ごす。
その影響で王族にしては言葉遣いが粗野。
・即位後に現れた異母弟の事で頭を悩ませているが、根っからの兄気質なので
悪態を付きつつも、甲斐甲斐しく世話を焼いている。
・かつてはドレイクの他にも異母弟妹が三人いたが、全員亡くなっている。
ドレイク

・先帝の隠し子。ブラムドと12歳差の異母弟。
6歳で初めて異母兄との対面を果たす。
・先帝と同じ【金の竜眼】を生まれながらに持ち、
幼少期から【十王継承者】としての力の片鱗を見せるが
本人は全く制御できていないので、よくトラブルを起こす。
・辺境の領地に匿われていたが、ある事件をきっかけに帝都に保護された。
その際、事件の詳細を忘れており、故郷に置いてきた母親の安否を気にしている。
・年相応に活発なコミュ強おばけ。
強面のブラムドにも怯まず、すぐ懐いた。
クロイツ

・ブラムドの近習にして幼馴染。22歳。
・皇族近衛である【儀仗兵団】の隊員。
皇帝直轄の一番隊(通称:親衛隊)に所属する腕利きの魔法使い。
・【十王継承者】となれなかった主君の立場を
長年見て来ただけに、ドレイクに対する感情は複雑。
・ブラムドに対しては忠実だが、軍紀破りがかなり多い問題児。
隊長クラスの人間すら手を焼いている。
ラギ

・ドレイク専属の護衛兼毒見係として任命された親衛隊員。19歳。
・浮世離れしたところがあり、主君相手にもフランクに接してしまうため
目付け役であるクロイツにしょっちゅうどつかれている。
・のほほんとしているが実力は折り紙付き。結界班顔負けの解析能力を持つ。
ワグテイル

・ドレイク専属の護衛兼世話係。22歳。
・クロイツと同じくブラムドの幼馴染であり、
今は亡きブラムドの妹姫・シルヴィアと親友だった。
彼女の死後、クロイツと共にブラムドを支えることを誓う。
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▼案山子と騎士▽
ヴラド

・案山子のような手足の長いクラウンを纏った魔法使い。自称19歳。
・大陸最大の魔境【グレイ・ドア】に封じられていたが、脱出。
その際、自分が封じられていた理由を忘れてしまう。
・素顔は女性と見紛うほどの美形。だが本人はもう少し男らしい顔つきに憧れており、
顔のことは褒められてもあんまりうれしくない。
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クラウン
・ドラグーンの魔法使いたちが【魔境】で活動するため
自らの意思を乗り移らせた身代わり人形。
・クラウンは必ず術者本人の毛髪・血液を混ぜ込まれており
本人以外がシンクロすることはできない。
・同じ個体は一つとしてなく、魔法使いたちのアバター的な役割も果たす。

『勘違いしないでちょうだい。
あたしは帝国は嫌いだし、帝国の人間はもっと嫌い。
今回アンタ達と協力するのは、あくまで利害が一致したから。
あんまり調子に乗ってると・・・殺すわよ?』
ウルテスタ
・魔境を拠点に活動する魔法使い。
赤い帯を頭髪のように垂らした顔が特徴的なクラウン。
オネェ口調の通り、中の人はオカマ。
・ドラグーンの中でも屈指の実力者で、
マスタークラスの弟子を複数持つ 『グランドマスター』
・帝国に対して個人的な恨みがあるらしく、
魔法使いでありながら帝国に属していない。
帝国側も、彼女(?)を屈服させるほどの力も
実力者もいない為、ヘタに手出しができない状態である。

『ひとつ、わたくしの方から提案がございます。
貴方ひとりの命を差し出せば、他の方々は生かして差し上げましょう。
いえいえ、断ってもよろしいのですよ。
その場合は皆様仲良く、
より凄惨かつ悲惨な末路へと辿って頂く、
ただそれだけのことでございます。
さ、いかがなさいますか?』
ペナルヅェン
・帝国の魔法使い。
紳士服に、レ●ブロックみたいな頭部を持つ『クラウン』
・口調は丁寧だが、慇懃無礼。性格は真性のゲス。
他のクラウンからの評判もすこぶる悪い。
・頭部は回転式でクルクル回る。人をおちょくる際には特によく回るそうだ。
・独特の人生美学を持っており、相手に対して究極の『選択』を投げかけ
その心の葛藤を眺めるのが何よりも大好き。
・一つのクラウンを二人で動かしている特殊なタイプで、
後頭部にもう一つ、[⁻―⁻]←こんな顔が描かれているが
こちらの顔は滅多に喋らない。
普段、意識があるのか無いのかもわからないので、
通称「眠り目」と呼ばれる顔である。
この二つの人格を合わせて、『ペナルヅェン』である。
『まぁアンタ等のやり方に口出しするつもりは無いがね。
できればもうちょい穏便に事を進めて欲しいもんだ。』
バルザック
・帝国の魔法使い。
魔獣のものと思われる頭蓋骨と、
そこから伸びる長い白毛が特徴的なクラウン。
・ドラグーンの間では新参者であり、無名の魔法使い。
クラウンの扱いも不慣れで、よく頭部を落っことす。
・しかし戦闘能力は高く、魔法をはじめ
あらゆる分野に造詣が深い。
・他のクラウンに比べればかなり常識人。
魔法使い、主にクラウンたちのモラルの低さには辟易している。

『だから俺は弟子になった覚えはないと
何度言わす気だ、この野郎。
ふざけた寝言も大概にしておけよ、ど突き倒すぞ。』
マーチェンダス
・ウルテスタ『三人弟子』の一人…と呼ばれているが、
本人をこう呼ぶと高確率でシメられる。
・ボウリングのピンのような丸いフォルムが特徴的なクラウン。
小柄で可愛い見た目に反して、中身はハードボイルドなオッサン。
ドスの効いた低い声で話す。
・魔法使いというよりは、魔法の媒介となる術具を製作する職人。
魔法そのものはド下手で、攻撃は主に物理に頼る事が多い。
・上等な術具を造り上げる腕を買われて、ウルテスタにスカウトされた。
故に関係は対等であり、三人弟子の中で唯一ウルテスタを呼び捨てしている。

『なっはっはっは!いい考えだなぁ、それ!即採用!
そうと決まれば今やろうすぐやろ……って、
いやん、ディー様いたのー?
ウソウソ、ジョーダン。俺様がディーの許可も得ずにそんな事するわけないじゃん?
だから怖い顔すんなってー。
ささ、銃をしまって…ってアダダダダ削れる削れるやめてぇぇぇ(´゚д゚`)』
エルハディミ
・ウルテスタ『三人弟子』の一人。
緑ずくめの服と、ゴーグルが特徴のクラウン。
口は上下に開閉するので、カタカタとうるさい。
・弟子の中でも一番のお調子者で女好き。女を見れば脊髄反射でナンパする。
仲間からは『風船アタマ(脳みそカラッポな上に浮き上がるほど軽い)』
と揶揄されている。
・その性格ゆえに自身の弟子たちからも軽く扱われ、
師匠への態度とは思えないほど舐められているが
保有している魔力の容量だけ見れば、ウルテスタに次いで強い。
・女好きゆえに女に弱く、少女だろうが老婆だろうが女は殺さない主義。
かわりに男には容赦無い。

『好きにするといい。どうせ止めても無駄だろうし、
無様な失態のツケは、自分で払うのが当然の事。
ただ…
今度また、ウルテスタ様の顔に
泥を塗るような事があれば…
わかっているな?
…いい子だ。
きっちりカタをつけてきなさい。』
ドゥーガ・ディーガ
・ウルテスタの一番弟子。
三本の角を持った兜が特徴のクラウン。
口調も姿も男性的だが、中の人は女性。
・ウルテスタ自身が手塩をかけて鍛え上げた『三人弟子』の一人。
常に冷静沈着かつ、的確な判断力を持つ。
・放任主義のウルテスタに代わって、他の弟子たちの監督を務めているが
自分と同格である『三人弟子』が持つ弟子たちの面倒まで見てるのは
ちょっと納得できていないらしい。
・師であるウルテスタを崇拝しており、師の為なら命も捨てる覚悟。
常にウルテスタの傍に控える側近でもある。
畳む
・ドラグーンの魔法使いたちが【魔境】で活動するため
自らの意思を乗り移らせた身代わり人形。
・クラウンは必ず術者本人の毛髪・血液を混ぜ込まれており
本人以外がシンクロすることはできない。
・同じ個体は一つとしてなく、魔法使いたちのアバター的な役割も果たす。

『勘違いしないでちょうだい。
あたしは帝国は嫌いだし、帝国の人間はもっと嫌い。
今回アンタ達と協力するのは、あくまで利害が一致したから。
あんまり調子に乗ってると・・・殺すわよ?』
ウルテスタ
・魔境を拠点に活動する魔法使い。
赤い帯を頭髪のように垂らした顔が特徴的なクラウン。
オネェ口調の通り、中の人はオカマ。
・ドラグーンの中でも屈指の実力者で、
マスタークラスの弟子を複数持つ 『グランドマスター』
・帝国に対して個人的な恨みがあるらしく、
魔法使いでありながら帝国に属していない。
帝国側も、彼女(?)を屈服させるほどの力も
実力者もいない為、ヘタに手出しができない状態である。

『ひとつ、わたくしの方から提案がございます。
貴方ひとりの命を差し出せば、他の方々は生かして差し上げましょう。
いえいえ、断ってもよろしいのですよ。
その場合は皆様仲良く、
より凄惨かつ悲惨な末路へと辿って頂く、
ただそれだけのことでございます。
さ、いかがなさいますか?』
ペナルヅェン
・帝国の魔法使い。
紳士服に、レ●ブロックみたいな頭部を持つ『クラウン』
・口調は丁寧だが、慇懃無礼。性格は真性のゲス。
他のクラウンからの評判もすこぶる悪い。
・頭部は回転式でクルクル回る。人をおちょくる際には特によく回るそうだ。
・独特の人生美学を持っており、相手に対して究極の『選択』を投げかけ
その心の葛藤を眺めるのが何よりも大好き。
・一つのクラウンを二人で動かしている特殊なタイプで、
後頭部にもう一つ、[⁻―⁻]←こんな顔が描かれているが
こちらの顔は滅多に喋らない。
普段、意識があるのか無いのかもわからないので、
通称「眠り目」と呼ばれる顔である。
この二つの人格を合わせて、『ペナルヅェン』である。

『まぁアンタ等のやり方に口出しするつもりは無いがね。
できればもうちょい穏便に事を進めて欲しいもんだ。』
バルザック
・帝国の魔法使い。
魔獣のものと思われる頭蓋骨と、
そこから伸びる長い白毛が特徴的なクラウン。
・ドラグーンの間では新参者であり、無名の魔法使い。
クラウンの扱いも不慣れで、よく頭部を落っことす。
・しかし戦闘能力は高く、魔法をはじめ
あらゆる分野に造詣が深い。
・他のクラウンに比べればかなり常識人。
魔法使い、主にクラウンたちのモラルの低さには辟易している。

『だから俺は弟子になった覚えはないと
何度言わす気だ、この野郎。
ふざけた寝言も大概にしておけよ、ど突き倒すぞ。』
マーチェンダス
・ウルテスタ『三人弟子』の一人…と呼ばれているが、
本人をこう呼ぶと高確率でシメられる。
・ボウリングのピンのような丸いフォルムが特徴的なクラウン。
小柄で可愛い見た目に反して、中身はハードボイルドなオッサン。
ドスの効いた低い声で話す。
・魔法使いというよりは、魔法の媒介となる術具を製作する職人。
魔法そのものはド下手で、攻撃は主に物理に頼る事が多い。
・上等な術具を造り上げる腕を買われて、ウルテスタにスカウトされた。
故に関係は対等であり、三人弟子の中で唯一ウルテスタを呼び捨てしている。

『なっはっはっは!いい考えだなぁ、それ!即採用!
そうと決まれば今やろうすぐやろ……って、
いやん、ディー様いたのー?
ウソウソ、ジョーダン。俺様がディーの許可も得ずにそんな事するわけないじゃん?
だから怖い顔すんなってー。
ささ、銃をしまって…ってアダダダダ削れる削れるやめてぇぇぇ(´゚д゚`)』
エルハディミ
・ウルテスタ『三人弟子』の一人。
緑ずくめの服と、ゴーグルが特徴のクラウン。
口は上下に開閉するので、カタカタとうるさい。
・弟子の中でも一番のお調子者で女好き。女を見れば脊髄反射でナンパする。
仲間からは『風船アタマ(脳みそカラッポな上に浮き上がるほど軽い)』
と揶揄されている。
・その性格ゆえに自身の弟子たちからも軽く扱われ、
師匠への態度とは思えないほど舐められているが
保有している魔力の容量だけ見れば、ウルテスタに次いで強い。
・女好きゆえに女に弱く、少女だろうが老婆だろうが女は殺さない主義。
かわりに男には容赦無い。

『好きにするといい。どうせ止めても無駄だろうし、
無様な失態のツケは、自分で払うのが当然の事。
ただ…
今度また、ウルテスタ様の顔に
泥を塗るような事があれば…
わかっているな?
…いい子だ。
きっちりカタをつけてきなさい。』
ドゥーガ・ディーガ
・ウルテスタの一番弟子。
三本の角を持った兜が特徴のクラウン。
口調も姿も男性的だが、中の人は女性。
・ウルテスタ自身が手塩をかけて鍛え上げた『三人弟子』の一人。
常に冷静沈着かつ、的確な判断力を持つ。
・放任主義のウルテスタに代わって、他の弟子たちの監督を務めているが
自分と同格である『三人弟子』が持つ弟子たちの面倒まで見てるのは
ちょっと納得できていないらしい。
・師であるウルテスタを崇拝しており、師の為なら命も捨てる覚悟。
常にウルテスタの傍に控える側近でもある。
畳む
- VLAD -
この世界には、誰もが知っているこんな伝承がある。
かつて、一人の大魔法使いがいた。
その者は竜の言葉を自在に操り
竜族を従えていた事から
【竜王】
と呼ばれていた。
ある時
大地に無数の裂け目が生じ
【妖素】と呼ばれる毒の空気が、地上へ溢れ出した。
【妖素】に冒された大地は
人間が住むことのできない地に変貌した。
後に、【魔境】と呼ばれる瘴気の地は
少しずつ大地を蝕んでゆき、人々の住む地を奪っていった。
この事態を前に
【竜王】は
【魔境】の浸食から人々を守る為
己の全ての魔力を使って
十体の分身を創り出した。
【十王】と名付けられた分身たちは
【魔境】を封じる【結界】となった。
【十王】は、選ばれた【継承者】と共に封印を担い
【魔境】の浸食を防ぐ守り神として、人々に崇められた。
そして、分身を創り出した【竜王】は、力を使い果たし
その後、姿を消した。
時は流れ
大地は、【魔境】から生まれた【魔獣】たちが
闊歩する世界となった。
【十王】の加護が届かない地にも裂け目は生じ
【魔境】は広がり続け、大地を飲み込んでいった。
人間の世界は
【十王】が鎮守する国
【十王国】だけになりつつあった。
そして、【魔境】に住処を飲まれかけている人々は
自らの土地を守ろうと…
【十王】の奪い合いを始めた。
【十王】の【継承者】は常に狙われた。
あるいは継承を解く為に、命を奪われた。
後に【継承戦争】と呼ばれるその時代は
【十王】の継承が目まぐるしいサイクルで行われ
人から人へ
土地から土地へと渡っていくうちに…
何体かの【十王】と【継承者】の所在は
戦乱の歴史の中に埋もれ、消えていった。
畳む
この世界には、誰もが知っているこんな伝承がある。
かつて、一人の大魔法使いがいた。
その者は竜の言葉を自在に操り
竜族を従えていた事から
【竜王】
と呼ばれていた。
ある時
大地に無数の裂け目が生じ
【妖素】と呼ばれる毒の空気が、地上へ溢れ出した。
【妖素】に冒された大地は
人間が住むことのできない地に変貌した。
後に、【魔境】と呼ばれる瘴気の地は
少しずつ大地を蝕んでゆき、人々の住む地を奪っていった。
この事態を前に
【竜王】は
【魔境】の浸食から人々を守る為
己の全ての魔力を使って
十体の分身を創り出した。
【十王】と名付けられた分身たちは
【魔境】を封じる【結界】となった。
【十王】は、選ばれた【継承者】と共に封印を担い
【魔境】の浸食を防ぐ守り神として、人々に崇められた。
そして、分身を創り出した【竜王】は、力を使い果たし
その後、姿を消した。
時は流れ
大地は、【魔境】から生まれた【魔獣】たちが
闊歩する世界となった。
【十王】の加護が届かない地にも裂け目は生じ
【魔境】は広がり続け、大地を飲み込んでいった。
人間の世界は
【十王】が鎮守する国
【十王国】だけになりつつあった。
そして、【魔境】に住処を飲まれかけている人々は
自らの土地を守ろうと…
【十王】の奪い合いを始めた。
【十王】の【継承者】は常に狙われた。
あるいは継承を解く為に、命を奪われた。
後に【継承戦争】と呼ばれるその時代は
【十王】の継承が目まぐるしいサイクルで行われ
人から人へ
土地から土地へと渡っていくうちに…
何体かの【十王】と【継承者】の所在は
戦乱の歴史の中に埋もれ、消えていった。
畳む
わたしにとって 世界は
怖いことや 悲しいことばかりがやってきて
そんな世界を見たくないから
なるべく 下ばかりを見つめ
歩いていた
顔を覆った 長い髪は
わたしと 世界を隔てるお守り
おそろしいものを遮る 結界
その隙間から見える世界に
なんの光も なかったはずなのに
今は確かに
光が見えた