MEMO

創作語りとかラクガキ

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No.40

#掌の記憶

「ったぁ!あ~、うぅ?」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

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『クラウディア様』


「何でしょうか」


『陛下がああやって

 ”小さい前習え”をしたまま、

 かれこれ5分以上経過しようとしているのですが。』


「そうですねぇ、

 未知との遭遇に思いのほか手間取っていますねぇ」


 『そろそろ助け舟を出して差し上げてもよろしいでしょうか?』

 

「駄目ですよ。賭けの約束なんですから」


『しかし、このままでは日が暮れてしまいますが。

  また手の角度だけ変えてフリーズしましたし。』


「一体何の入射角を測っているのでしょうねぇ」


「・・・クラウディアさん。」


「はい。

 なんでございましょう、陛下?」

 

「俺が悪かったので許してもらえませんか?」

 

「ええ勿論ですわ、陛下。

  その子を抱っこして頂ければわたくし、全て許します。」

 

「・・・・・・・・」


 『…では私は仕事が残っておりますので、これにて。』

 

「おい待て見捨てるなマクスウェル。

 アル!アルガン!」


「往生際が悪いですよ、”お父様”?

 早くしていただけますか?」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・。」



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王と皇帝